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第5回 おっぱいトラブル① ―白斑編―
白斑・しこり・熱が出るなど、
梅雨は気圧の変化や冷えによって血流が悪くなり、
おっぱいのトラブルが多くなります。
そうした症状や対処法について、理解しておきましょう。
♦目次♦
【1】白斑ってなに?
【2】なぜおっぱいのカスが入口につまるの?
【3】白斑は乳腺炎の初期症状?!
【4】どうやって治せばいいの?
※断乳・卒乳などの全バックナンバーはこちら
白斑ってなに?
白斑とは、おっぱいのカスが乳腺の入口につまって、
乳首の先端の方にできる白いニキビのような出来物のことです。

マッサージでおっぱいから出た白いカス
なぜおっぱいのカスが入口につまるの?
おっぱいは牛乳のようなものです。
牛乳をコップに入れて放置すると、ドロドロと湯葉のようになりますよね。
さらに時間が経つと、コップの淵がガビガビに固くなるでしょう。
それと同じで、母乳の通りが悪いと、おっぱいが中で滞留してドロドロになり、
やがて固まって石灰化したり、それらが入口でつまってしまったりするのです。
ですので、白斑ができた場合は、おっぱいの中にすでにたくさんのカスができていると
疑った方がいいでしょう。
白斑は乳腺炎の初期症状?!
おっぱいのカスが中にある場合、飲ませた後にチクチクとした痛みを感じることが多いでしょう。そのまま放っておくと、おっぱいの中でしこりができたり炎症がおきたりし、
乳腺炎になる可能性が高まります。
【白斑→しこり→乳腺炎】の順でトラブルになる方が多いです。
どうやって治せばいいの?
乳首に馬油などのオイルを塗りラップでふたをし、
白斑をふやかすようにしましょう。
そして、赤ちゃんに吸ってもらうと取れることが多いです。
白斑はおっぱいのカスなので、赤ちゃんに害はありません。
また、そもそも白斑ができないようにするためには、
お母さんの心とからだのケア(第2回)や、赤ちゃんとのマッチング(第4回)を
考えてみてくださいね。
まとめ
もし白斑に気づいたら、すぐに馬油などでケアしましょう。
そして白斑ができるということは、おっぱいの中にたくさんカスがある可能性が高いので、しこりができる前に、専門家(母乳外来/助産師)にみてもらうとよいでしょう。
虫歯と同じで、悪くなってから行くと、治療に時間がかかりますし、
「もっと前に来てたら、乳腺炎でこんなに痛い思いをせずに済んだのに」
という声をよく聞きます。ぜひ早めに行動してくださいね。
第5回、ご覧いただきありがとうございました。
次回のコラムでは、「おっぱいトラブル②しこり編」をお届けします。
どうぞよろしくお願いいたします。
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←第4回 うまく飲めない赤ちゃんにはどうする? 母乳育児の「マッチング」
※本コラムは、ライター桃子が山本先生へ取材した内容をまとめる形でお届けいたします。
(ライター 桃子)