第22回「詩人が書いた絵本」

今回は、あそべる絵本第2弾です。二冊、ご紹介します。

いっぱいやさいさん『いっぱいやさいさん』
まど・みちお 文/斉藤恭久 絵 至光社

国際アンデルセン賞など数多くの賞を受賞されている、まど・みちおさんの絵本です。
にんじんさんは、にんじんさんなのがうれしいのね。と、野菜たちが自分がその野菜であることを喜び、個性を発揮しあって生きているさまを、いきいきとした文章でつづっています。その文章に、斉藤恭久さんのみずみずしい野菜の絵が添えられているのですが、それぞれの野菜たちのそばにちょこんと虫たちが・・・。虫たちもまた、うれしそうです。巻末には、「野菜のそばにいる虫の名前のリスト」もついています。

野菜の絵本ですが、読んでいる子どもたちもまた、自分が自分であることをうれしいと感じてほしいなと願ってしまいます。

やさいたちのうた『やさいたちのうた』
藤富保男 詩/谷口広樹 絵 福音館書店

たまねぎ、にんじん、トマトになす、おなじみの野菜たちのリズミカルでユーモラスな詩の絵本です。
それぞれの野菜が、素敵な感性で語られています。
「きゅうりは、ほしのしっぽです」や、れんこんの、「あらあらどうしてくものいと」などの美しい表現に驚いたり、かぼちゃの「かぼちゃ、がぼちゃ、かぽちゃ」などの難しい言葉遊びに笑ったり・・・。

親子でぜひ、声に出して楽しんでいただきたい絵本です。

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