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【虫写真ナシ】カマキリに我が子を育ててもらった話

夏休みにセミ採りをしていたら出会った小さな一匹のカマキリ
彼の世話を通して、一回り成長した我が子の話です。

子どもに虫のお世話は難しい?


お友だちが以前、カマキリを飼っていた話を聞いて羨ましがっていた子どもたち。
植物の水やりすら満足にできず枯らしてしまうことが続いていたので、
昆虫なんてまだ難しいだろうと思っていました。

でも、せっかく見つけたカマキリを連れて帰りたいとしつこいので、
きちんと面倒を見るという約束で仕方なく連れ帰ったのですが・・・。

私が「カマキリのエサを捕りに行かなくていいの?」「自分たちだけご飯食べてて平気なの?」と
何度も声をかけて、虫取り網を手にすればまだマシな方。
面倒くさいと「今日はいい~」とか適当に返事して、2日ほど水すら与えない日もありました。

こんな調子で約束が果たされそうもないので、いよいよ私も見かねて
「面倒もみないのに、ただ閉じ込めておくのは虐待以外の何物でもない」
「カマキリが生きてくれているうちに、元の場所に返しに行くべき」
と伝えました。

それでも特に落ち込む様子は見られず、
「ちぇっ」と軽い感じで、目立った抵抗もありません。
正直、「もう飽きた」という印象で、あまり執着していなかったように思います。

積極的にお世話をするようになったきっかけ

ところが、カマキリを逃がしに行く道中で、次男が「待って!透明なカマキリがいる!」と言い出したのです。
かごの中をよく見てみると、カマキリの脱皮した皮が落ちていました。

しかも、カマキリの姿をよく見ると、脱皮前にはなかった羽も生えていました。
こんなに大きな変化を目の当たりにして、私たちの足はすっかり止まっていました。

過酷な環境においてしまったにもかかわらず、
生命の営みを諦めずに成虫へと変態したカマキリの姿に心を動かされた様子の子どもたち。
今度はちゃんと世話をするから、もう一度だけチャンスが欲しい!と言い出しました。

私もすっかり生命の不思議に感動してしまって、もう少し彼と一緒にいたいと愛着がわいて、
結局家に連れ帰ることに。

自らお世話をするようになり成長を感じたこと3つ


それからというもの、これまでのようなお世話が面倒くさい様子はほとんど表に出さず、
自発的にカマキリの様子を気にするようになった子どもたち。

特に大きな変化だったのが以下の3点です。

自らエサ捕りを催促するようになった

一番大きな変化は、これでした。
私が催促しないと「あ、忘れてた」と悪びれる様子もなかった前回。

今回は一日エサ捕りに行かないと、ソワソワして
お腹空いてないかな、ご飯は足りてるかなと気にするようになりました。

また、エサを捕りに行ったところで、収穫がない場合があることも前回で学んでいるので、
外出するときは基本虫取り網と虫かごを持っていきます。
草むらを見つけては、ちょっとエサ捕まえてくる!と飛び込んでいく姿が頼もしかったです。

自ら図鑑で種類や世話の仕方を調べるようになった

最初からやってくれればよかったのですが、
改めてカマキリの種類を調べたり、好物や生態を虫に詳しい友達に聞いてきたり
より真剣に向き合う姿勢に変わっていきました。

その中で、カマキリは、蝶々のように幼虫⇒蛹⇒成虫と姿を変える完全変態ではなく
生まれた時から姿はほとんど変わらず、脱皮を繰り返しながら成長していく不完全変態であることを学びました。

逃がしに行こうとして見つけた透明なカマキリの皮は、この過程の一環であることがわかり、
知的好奇心、探求心に火が付いたような様子が見られました。

命を頂く姿を真剣な眼差しで見守る

また、ついさっきまで飛び回っていたシジミチョウを
カマキリが捕獲して頭からむしゃむしゃと食べ、
最後には羽だけを床に落とし、カマの手入れをして
何事もなかったかのように過ごしている姿はある意味ショッキングだったよう。

命を頂くということを目の当たりにして、少し考えることがあった様子でした。

カマキリが成長の機会をくれた

カマキリが命がけで、子どもたちに成長の機会をくれたと表現すると
人間の独りよがりのようにも感じられますが、実際私はとても感謝しています。

また、私も子どもたちの成長の可能性を甘く見ていたところがあったなと反省しています。
「できない」と決めつけずに、失敗することも込みで
子どものチャレンジをこれからも応援していけたらいいなと思います。

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