
みなさんが育児をする上で、一番大切にしていることは何ですか?
私が大事にしているのは、子どもの「自立」です。いつか子どもが自分の力で幸せを選び、歩いていけるようにという思いから、自然と意識するようになりました。
この記事では、子どもの自立が大切な理由と、そのために日々どんな関わりができるのかを紹介しています。
「自立」を目指す理由は、幸せに暮らしてほしいから
私は大学で教育学を学び、社会に出てからはメンタルヘルスの領域で働いてきました。そこで強く感じるようになったのは、「親のかかわりは、子どもの人生観や幸福感に長い影響を残す」ということです。
親が子ども望むものは、突き詰めると「幸福」の一言になると思います。健康も、教育も、愛情も、食事づくりも……結局のところ幸せに暮らしてほしいからではないでしょうか。
でも、子どもが「子ども」として過ごすのはせいぜい十数年。やがて親元を離れ、最終的には親は先にいなくなります。
だから、親なしでも自分で自分を幸せにする力=自立が重要なのではと考えるようになりました。
では、子どもが「自立した人間」になるために、具体的に親は何ができるのでしょうか。
安全に失敗できる機会を奪わないこと
自立とは「できることを増やす」よりも、「自分でやってみようと思える心」を育てることだと言われています。
大人が手助けしすぎると、子どもは挑戦する前に不安を感じるようになり、「失敗しないために大人に頼る」習慣がつきやすくなります。一方で、小さな失敗を積み重ねながら「ここまではできた」「これは危ないから控えよう」という実体験を得ることで、子どもは自分の判断に自信を持てるようになります。
自立を育てるうえで大切なのは、安全に失敗できる環境を用意することだと言われています。
例えば子どもが高い遊具に登りたがった時、親が抱っこして乗せてしまえば一瞬で終わります。でも、自分の力で途中まで登れた経験や、無理をすると落ちるといった実感は、自分でやったからこそ得られるものです。小さな挑戦を見守ることこそが、自立の土台づくりにつながっていきます。
「自立=甘えさせない」ではない
「自立を重視する」と聞くと、淡々と距離を取り、何でも早く自分でさせる……というイメージを持たれがちです。でも、発達心理学では “むしろ甘えを受け止めることこそ大切” とされています。
子どもは、小さいうちに安心して甘えられる経験をたっぷり積むことで、心の土台を育てます。弱さや甘えを受け止めてもらえたという感覚は、「自分は大切にされている」という自己肯定感につながり、心が安定します。反対に、甘えを過度に拒まれると、満たされなかった「頼りたい気持ち」を長く抱え続けることがあります。
親に気持ちを受け止めてもらうことで、安心感と人を適切に頼る力を育むことができるのです。
ママ自身がどう過ごすかも大切
ここまで書いてきた内容は発達心理学や教育学でよく語られるものですが、他に私自身が大切だと思っていることがあります。
それは、ママ自身も自立していること。
これは実は、私の「苦手だからこそ気をつけたいこと」でもあります。私の母は、自己主張が苦手で父に意見を委ねることの多い人でした。そんな母を見て育ったからか、私自身も決断するのが苦手で、つい周りの人を頼りたくなります。
でも、子育てをする中で「あ、自分も変わらないと……」と気づきました。親は子どもの最大のお手本で、良いところも悪いところも無意識に受け継がれていくからです。
だから、「自立」は子育てのテーマであると同時に、私自身の人生のテーマにもなっています。
まとめ
子どもが「自分で自分を幸せにできる人間」になるためには、失敗も甘えも受け止めて見守るのが大切。でも、実際には理想通りにいかないことも多いですよね。
私自身、育児に関してはまだまだ初心者で、失敗してばかりです。
そんな時は、子どもと同じように、ママも失敗を積み重ねながら成長していくものなんだ……と思うようにしています。
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