え?骨盤矯正だけでは意味がない?理学療法士が伝える産後ケア3選

産後のママを「産む前よりも美しく健やかに」する産後ケア専門サロン【女性とこどもの保健室】の氏原大貴です。

女性とこどもの保健室
代表 理学療法士
氏原 大貴

※詳細プロフィールは記事の最後をご覧ください。
※産後ケア専門女性とこどもの保健室HP

突然ですが質問です。

「お子様を出産された後の身体のケアは何をしていますか?」

多くの方が「骨盤矯正」と答えます。産後に骨盤を締めるために「骨盤矯正」が必要という知識は最近ではかなり広がって来ております。当院に来られるお客様も「産後だから骨盤を締めて欲しい」との要望が多く聞かれます。

そのような産後といったら骨盤矯正という常識が広がる中で、もし「骨盤矯正」だけでは産後のケアは全く足りていないとしたらどうしますか?

事実、産後の身体に変化が起きるのは「骨盤」だけではないのです。骨盤矯正というのはあくまでも産後ケアのごく一部にすぎません。

以下の記事に
産後ケアとはそもそも何なのか?
産後ケアをしないと何が起きてしまうのか?
をまとめておりますので、是非最後までお読みください。

産後ケアってそもそも何?

出産をすると母体は交通事故に匹敵するダメージを身体に負います。さらに、身体の栄養分を母乳も奪われていきます。このようなダメージを受けた状態の身体に対して「骨盤矯正」だけでは十分でないのは想像つきますよね?

産後ケアは大きく分けて3つのケアが存在します。

  1. 骨盤底筋群のケア
  2. 姿勢のケア
  3. 栄養のケア

この3つの要素が合わさって初めて「出産で傷ついた身体を癒し、子育てを快適にできる身体」に近づくことができると考えております。

ではそれぞれのケアがなぜ必要で、ケアを怠ると何が起こるのかを解説していきます。

 

骨盤底筋群のケア

画像引用先【WACOAL BODY BOOK】

出産時には骨盤底筋群(下図)と言われる、尿を止める筋肉や膣を締める筋肉が損傷してしまうケースが多々あります。

ここのケアを怠ってしまうと尿漏れや膣が外に出て来てしまうなど重大な事態に陥る場合も稀にあります。

非常に繊細な筋肉であり、ケアをするには専門的な知識を持った方の元で訓練を行う必要があります。

間違った方法で腹筋を鍛えて、腹圧をむやみに与えてしまうと、症状をより悪化させてしまう可能性があるので注意をしましょう。

産後の姿勢のケア

よく巷できく「骨盤矯正」はこの姿勢ケアの一部にあたります。骨盤に対して施術を行うことにより、姿勢を整えることを意味しています。

産後は肩と股関節と足首を結んだ線が一直線でなく、股関節が前に出ている姿勢となりやすい傾向があります。

実はこの姿勢の崩れの原因は妊娠中の姿勢が原因の一つってご存知ですか?

まず、妊娠中の多くのママが、お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれ、いわゆる「反り腰」という骨盤が前傾した姿勢になります。

反り腰の状態だと腰に大きな負担がかかるので、腰痛になる妊婦さんが多いのは良く聞く話でしょう。そして骨盤が前傾することで、お尻の筋肉に力が入らなくなりお尻が垂れて見えるようになります。

また、妊娠中に「横座り」をするママも、産後の姿勢の崩れの原因となります。

股関節がねじれ、骨盤の片側に体重がかかるようになるので、横座りも悪い姿勢の代表例とされています。左側に足を出す横座りは、骨盤の右側に重心が移動し、股関節がねじれ、骨盤が時計まわりにねじれやすくなります。

横座りを左右交互に時々やるくらいであれば問題ないかもしれませんが、「片側一方向のみの横座り」が習慣になっているママは危険です。反対側の横座りをしてみて、もしやりにくかった場合は、すでに骨盤が歪んでいる可能性が高いです。

このような悪い姿勢が何か月も続く事で、働きにくくなった筋肉が衰えてしまったり、悪い姿勢が習慣化して骨盤が歪んでしまうワケです。そして、産後も本来の筋肉の状態、本来の姿勢に戻りにくくなるのです。

しっかり姿勢を戻していく為には、骨盤矯正を受けるだけでなく

「自分の姿勢が今どのように崩れているのか」
「何が原因で崩れているのか」
「どうしたら戻せるのか」

知っておく必要があるのです。

栄養のケア

意外と見落としがちなのが「栄養」です。育児に忙しく自分の食べ物がおろそかになっている方は要注意です。

栄養素が偏ると

  • 寝ても疲れが取れない
  • 風邪を引きやすい
  • 抜け毛が増えた
  • 便秘が増えた

など身体に変化が現れ始めます。

産後は授乳などで身体の栄養バランスが崩れやすい状態になりやすいので、十分に注意が必要です。

五大栄養素って知ってますか?聞いたことあるけど具体的にはわからない・・そんな方は多いのではないでしょうか?三大栄養素は「炭水化物」「脂質」「タンパク質」ですね。これに「ビタミン」「ミネラル」この2つを加えたものが「五大栄養素」になります。

これらの栄養素をバランスよくとることが健康に過ごすための第一歩になります。

特に産後は「タンパク質」が不足する傾向にあるので、鳥のササミ・魚・豆腐・卵などタンパク質豊富な食材を意識して摂取するようにしましょう。

時間がない方などはプロテインで補うもの一つの手段です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

産後ケアといえば「骨盤矯正」と思われがちですが、骨盤矯正は産後ケアのほんの一部であることが最重要ポイントです。

特に骨盤底筋群までしっかりとケアをしてくれる施設は日本にはほとんど普及していません。産後ケアの先進国フランスでは一般的に産後のリハビリ施設が普及しており、保険まで適応されているのです。

日本は産後ケアに対してはまだまだ発展途上国です。少しでも、情報発信を行い産後ケアの重要性を世の中の女性に伝えていきます。

最後までご覧いただきありがとうございました。

【代表プロフィール】

女性とこどもの保健室
代表 理学療法士
氏原 大貴

女性とこどもの保健室代表
ノゾミ株式会社代表取締役

【ご挨拶】

はじめまして、女性とこどもの保健室代表の氏原大貴です。
この場を借りて私の想いをお話しさせてください。

私には4人の子どもがいます。4人とも本当に可愛く私の宝です。
その子ども達を産んでくれたのは私の最愛の妻です。妻の近くで4度の妊娠・出産・育児を見守っていて、その過酷さをとても感じました。

・妊娠初期のつわり
・妊娠中期から後期の腰痛・肩こり・足のむくみ
・出産時の陣痛の痛み
・出産後の骨盤の痛み
・産後の子どもの授乳・抱っこによる腰痛・肩こり

さらに子どもが大きくなっても仕事に育児・・

・子ども優先になり自分のことは全て後回し
・育児で自分の身体に時間とお金をかけられない
・女性としての楽しみを忘れてしまっている

少しでも体を楽にしてあげたい。その思いで妊娠・出産・ダイエット・栄養など猛勉強を重ねて今の技術を手に入れました。この手に入れた技術を多くの同じ悩みを持っている女性に届けたい。そんな想いで【女性とこどもの保健室】を作りました。

この私の記事を通して一人でも多くのママさんに、私の想いが届けば幸いです。
最後までご覧いただき誠にありがとうございます。

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