授乳中の離乳食、授乳回数を減らし断乳・卒乳へ 母乳育児第1回

育児のかけこみ寺へようこそ!

おおたかの森助産院
山本正子先生

ままてぃの連載1本目は、「断乳・卒乳」についてお話ししたいと思います。授乳のゴールを先にお伝えしたいと思ったからです。

まず、「きちんと口から食事をする」こと

4月の職場復帰にむけて断乳・卒乳のことを考える方が多いと思います。お子さんは、三度の食事をしっかりと口からとれるようになっていますか?

「噛み」と「認知」の関係はとても密接で、子どもの成長を促します。私は、1歳前後からしっかりと三度の食事をとることが大切だと考えています。

今のお母さんたちで心配なのは、「おっぱいはほしがるだけあげていい」と言われ、ほしがるだけ飲ませていて、「いつまであげていいんだろうか…」と不安になってしまっていること。

もちろん1歳といっても、30週で産まれてきた子と40週で産まれてきた子とでは、発達に差があるのが当然です。

しかし、大体のお子さんは生後9か月頃から3回の離乳食を食べるようになり、1歳~1歳半になる頃には、しっかり三食の幼児食がとれるようになっているでしょう。そのため、おっぱいから離れることを考えるときには、まず、三度の食事ができること!それが大切です。

また、完全母乳で育ったお子さんの場合は、哺乳瓶を使わず、水分は母乳でとっていることが多いので、7~8か月になったら、ストローやコップを使えるように練習しておくことも必要でしょう。

哺乳瓶での栄養や水分補給が必要なお子さんが預けられる場合、このあたりの回答も預け先によって異なるので、きちんと預け先に確認しておくとよいでしょう。

そして、「離乳」

子どもがおっぱいからではなく、三度の食事から栄養がとれるようになること、それがつまり「離乳」です。この離乳という考えは、子どもの心身の発達をみながら、乳離れ(三度の食事からの栄養をとること)するときをさぐっていきます。

新しい場所で、最初はお母さんのそばから離れなくても、慣れてくると、お母さんから少し離れてご機嫌よく遊ぶことができますか?離乳をするときには、このように【お母さんとの距離がとれていること】も大切なポイントです。

おっぱいで育った子は、安心感をおっぱいで得ようとするものです。おっぱいを飲む刺激は、赤ちゃんの脳にとって「あたたかいお布団の中であと30分ぬくぬく眠っていたい…」と大人が感じるような心地よさがあります。

ですが、だいたい1歳~1歳半前後には、それ以外のコミュニケーション(背中トントンや抱っこ)でもやすらげる時期がきているのです。

それは、三食しっかりとって、こころや認知の発達が進み、ひとり歩きができて、お母さんから少し離れたそばで、いろいろな世界を見るのがとても楽しくなるときです。

その頃、栄養は食事主体でとるようになるので、昼間のおっぱいも減ってくることが多いでしょう。また、お母さんから「ちょっと離れても大丈夫」になっていることが、お子さんのこころとからだの双方が発達している目安になります。

それがおっぱいから他のコミュニケーションへと切り替わりできる時期と重なっていて、徐々におっぱいを減らしていくタイミングに適している、と私は考えています。

三食しっかりとれるようになると、栄養源だったおっぱいは安心を得るためだけのおっぱいに変わり、その安心を得るための行為はおっぱいだけではなく、背中トントンや抱っこという方法にも変われるということです。

まとめ

お母さんがおっぱいをやめる・やめない、子どもが離れるまで待つ、待たないといった観点ではなく、子どもの育ちを主体にして考えてみませんか?そうすると断乳が悪い・卒乳が良いといった話にならず、少し気が楽になるのではないでしょうか。

職場復帰や母乳の出方によって離乳を待たずにおっぱいをやめることもあると思います。それは物理的に仕方がないことなので、あまり気にせず慎重にやっていきましょうね。

断乳・卒乳の進め方についてはこちらの記事をご覧ください。

※本コラムは、ライター桃子が山本先生へ取材した内容をまとめる形でお届けいたします。

(ライター 桃子)

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