住民税・所得税、配偶者控除・配偶者特別控除といった税金面での扶養に引き続き、健康保険や厚生年金などの社会保険に関する扶養の壁を詳しくまとめました。
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扶養内の社会保険とは?
普段、扶養に入っているママは、健康保険や厚生年金といった社会保険の保険料が負担する必要がなく、パパの保険料でまかなわれています。
扶養内に入る=保険料の負担がないというメリットが大きいように見えますが、将来の年金額が少ないという一面もあります。
一方、扶養から外れるとママ自身が社会保険料を支払う(一定額の年収までは負担大かも)ことになりますが、将来受け取れる年金額が増えたり、病気やケガで働けないときに「傷病手当金」がもらえたり、「出産手当金」や「育児休業給付金」がもらえることもあります。
【年収106万円】特定条件を満たすと社会保険加入
ママの年収106万円以上かつ以下の条件をすべて満たすと、パパの社会保険の扶養から外れ、勤務先の健康保険と厚生年金へ加入することになります。
【年収106万円で社会保険加入の条件】
- 1週間あたりの決まった労働時間が20時間以上
- 1か月あたりの決まった賃金が88,000円以上
- 雇用期間の見込みが1年以上
- 学生でない
- 従業員数501人以上の会社で働いている
(参考)政府広報オンライン
106万円の壁といわれていますが、厳密には月収88,000円(年収に換算して105万6千円)がボーダーラインとなります。
法改正により、
- 【2022年~】従業員数101人以上の会社・雇用期間の見込みが2か月以上
- 【2024年~】従業員数51人以上の会社・雇用期間の見込みが2か月以上
と変更され、さらにパートママの社会保険加入条件が広くなるので、これからパートを考えているママは気を付けなければなりません。
【年収130万円】社会保険加入
ママの年収106万円の壁の条件にあてはまらなくても、130万円を超えると無条件でパパの社会保険の扶養から外れます。
パート先の社会保険に加入するには条件(勤務日数や時間など)があるようです。
もし、パート先の社会保険に加入できない場合は、自分で国民健康保険に加入して保険料を納める必要があります。
まとめ
勤務条件・ママの働きたい意欲を優先すべきではありますが、個人的にはお金に関する知識も必要だなと感じています。
例えば、年収130万円を超えて、パート先の社会保険ではなく自分で国民健康保険や国民年金を支払う場合、年間30万円以上社会保険料を負担することになります。
さらに、住民税や所得税も課税されて、実質手取りが100万円を切ることも。
これが最悪のプランかなと思っていますが、かなり損した気分ですよね。
この場合、180万円以上働くのが理想といわれています。
社会保険への加入は保険料の負担が増える一方、傷病手当金や出産手当金の保障があったり、将来の年金額が増えたりする面もあるので、ぜひママ自身の考え・年収との兼ね合いをみて働き方を選んでくださいね。
扶養の壁一覧はこちら。
生まれも育ちも九州。数年前に千葉に引っ越してきて、子育ても始めました。
5歳娘を自己肯定感の高い子にするために、日々勉強中です。
趣味はポイ活。