第6回「乳前歯と歯磨き」


Dr. yasumoto
  みなさん、こんにちは。1歳児の前歯は、果たして歯磨きが必要でしょうか。そもそも、歯磨きは何のために行うの?
「ソリャァ、我が子をむし歯にしないために決まってるでしょ」
と、お母さんたちの声が聞こえてきそうです。

 私たち歯科医師が大学の歯学部に入って一番最初にむし歯学について学ぶことは、「カイスの輪」です。(写真5)むし歯菌であるミュータンス菌は歯の表面に付着するので、歯が生えていなければ、むし歯菌がいなければ、当たり前ですが、むし歯になりません。

カイスの輪 さらに、むし歯菌がバイキンマンみたいに歯を直接食べるわけでもなく、砂糖(糖分)をむし歯菌が食べて酸を出し、その酸によって歯が溶けてしまった結果がむし歯と呼ばれる穴デス。

 1歳児のお口の中をもう一度見てみましょう。
1)前歯が生えている
2)むし歯菌はいるかもしれないけど、目では見えず
3)砂糖(糖分)は? まだ、あんまり食べさせていない。。。ということであれば、そもそもむし歯ができる条件が整っていないことから、むし歯にはならないということになるのです。

 カイスの輪は、後で一つ条件が付加されました。「時間」デス。要は、かんたんに歯は溶けない!ということですね。繰り返し繰り返し攻められて初めて、むし歯ができると言えます。

 なので、1歳児の歯磨きは、砂糖が入った時だけ、食べ終わった後にガーゼか何かで拭き取ってもらえればOK!決して、歯ブラシでゴシゴシなんてことはやめてくださいね。百害あって一利なし、デス。

 もちろん、歯磨き粉も不要です。むしろ、1歳児のお口に歯ブラシを入れたらガジガジ噛んでしまうのではないでしょうか。それでも歯磨きと言えないこともありませんが(笑)。すぐに歯ブラシが開いてしまいますね。

そんな時には、熱湯に歯ブラシを浸してください。元に戻るはずです!!!